灰
2006年01月30日 (月)
「ヒオチした酒は、灰の力で直してたんだ。本来酸性である酒にアルカリ性の木灰を加えることで、酒を中和してヒオチを退治し、酒を直すんだ。灰の防腐殺菌効果は、日本では昔から知られていたことなんだよ。
沢木君の実家の種麹屋も、灰を使って麹カビを純粋に培養するでしょ。灰の利用は我が国のバイオサイエンスの先駆的なものと言えるよね」(樹教授談)
『沢木君の実家の種麹屋も、灰を使って麹カビを純粋に培養するでしょ』の意味は、蒸米に灰を振りかける手法のこと。灰のアルカリ性質を利用し、有害雑菌の繁殖を抑えると同時に、アルカリ性に強く、灰の殺菌物質により多量の胞子を着生させる、麹菌の性質を活かしている。
この他にも、灰は酒作りに欠かせなかった模様。
「濁り酒しかなかった時代、嫌がらせで酒樽に灰を入れたら、清酒になった」という話も有名。
江戸時代の書物『童蒙酒造記』には、悪くなった酒の直し方について、様々な種類の灰が紹介されている。曰く山の草木、石灰に熱湯をかけて一晩おいたもの、柿渋の搾り数の黒焼き、牡蠣・辛螺(にし、海産の巻き貝の一種)・しじみの黒焼き、杉の葉の灰等。明治には、ヒオチした酒を治す商売もあったと言う話もある。
反面、江戸時代には「灰を入れた酒は毒がある」との考え方もあったようで、貝原益軒の養生訓には「灰を入れた酒は毒がある。酸味のある酒も飲むべきでない。濁酒は、脾胃に滞り、気をふさぐ。焼酎は大毒がある。多く飲むべきでない」と書かれているそうだ。今とは考え方が違うなあ…。
ちなみに、上記の教授の講釈は、ヒオチが大発生した物置室に、鬼にぶつける豆まきの豆の如く、灰を思いっきり振りまいた後に語られたもの。巻き添えを食った沢木と蛍は、全身灰まみれとなった。
・よろずや文庫:「万屋工房」より
・寝言屋家頁:御酒の話
★#03「ヒオチ」単行本1巻
沢木君の実家の種麹屋も、灰を使って麹カビを純粋に培養するでしょ。灰の利用は我が国のバイオサイエンスの先駆的なものと言えるよね」(樹教授談)
『沢木君の実家の種麹屋も、灰を使って麹カビを純粋に培養するでしょ』の意味は、蒸米に灰を振りかける手法のこと。灰のアルカリ性質を利用し、有害雑菌の繁殖を抑えると同時に、アルカリ性に強く、灰の殺菌物質により多量の胞子を着生させる、麹菌の性質を活かしている。
この他にも、灰は酒作りに欠かせなかった模様。
「濁り酒しかなかった時代、嫌がらせで酒樽に灰を入れたら、清酒になった」という話も有名。
江戸時代の書物『童蒙酒造記』には、悪くなった酒の直し方について、様々な種類の灰が紹介されている。曰く山の草木、石灰に熱湯をかけて一晩おいたもの、柿渋の搾り数の黒焼き、牡蠣・辛螺(にし、海産の巻き貝の一種)・しじみの黒焼き、杉の葉の灰等。明治には、ヒオチした酒を治す商売もあったと言う話もある。
反面、江戸時代には「灰を入れた酒は毒がある」との考え方もあったようで、貝原益軒の養生訓には「灰を入れた酒は毒がある。酸味のある酒も飲むべきでない。濁酒は、脾胃に滞り、気をふさぐ。焼酎は大毒がある。多く飲むべきでない」と書かれているそうだ。今とは考え方が違うなあ…。
ちなみに、上記の教授の講釈は、ヒオチが大発生した物置室に、鬼にぶつける豆まきの豆の如く、灰を思いっきり振りまいた後に語られたもの。巻き添えを食った沢木と蛍は、全身灰まみれとなった。
・よろずや文庫:「万屋工房」より
・寝言屋家頁:御酒の話
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